『吾妻鏡』の冒頭、源三位頼政が以仁王を密かに訪ねた治承四年四月九日から、源平両軍が初めて直接対決した富士川合戦終結までの期間に注目し、鎌倉幕府の正史から抹消された裏の歴史を読み解く試みを、連載記事ふうに綴っています。第一話から順に読み進めていただければ幸いです。
深読み吾妻鏡
目次
- 吾妻鏡の時代背景
- 平家討伐の令旨はまず頼朝へ
- 頼朝の決意は空回り
- 東国における平家の後見人
- 伊豆国目代山木兼隆襲撃
- 頼朝軍の目指した進軍先
- 惨敗した石橋山合戦
- 忠臣たちの怪しい振る舞い
- 時政は指揮官なのか
- 甲斐国に執着する敗残兵たち
- 北条父子の不可解な行動
- 再び、北条父子の不可解な行動
- 目代を討つ理由は何だったのか
- 山木館襲撃における間抜けな時政
- 山木館襲撃における有能な指揮官だった時政
- 北条時政の二面性を読み解く
- 北条時政とは何者か
- 時政と牧の方との婚姻
- 伊豆国の勢力図と時政の婚活
- 幸せ者だった源頼政
- 以仁王と源頼政の力関係
- 緊張関係にあった以仁王と清盛
- 機転を利かせ困難を乗り切る頼政
- 冷徹な現実主義者の頼政
- 頼政らしからざる振る舞いの謎
- 名馬をめぐる子供じみた相克
- 知行国制度と武士の抗争
- 以仁王の令旨が来た道
- 反乱軍の拠点だった伊豆国
- 令旨をめぐる伊豆指令本部の動き
- 失敗に終わった以仁王の乱
- まさかの司令長官逃亡
- 伊豆国の新たな支配者
- 以仁王令旨の発給時期について
- 甲斐源氏の三大勢力
- 京から見た東国の反乱
- 新田義重の見た東国の乱
- 俣野景久と駿河国軍の出兵
- 源平争乱期における騎馬連隊の移動速度
- 俣野軍を襲う異常事態
- 波志太山合戦の顛末
- 平家軍撃退の功労者は誰か
- 仲綱残党軍と甲斐源氏のつながり
- 空白の二日間に起きたこと
- 秘せられた仲綱残党軍の受難
- 大庭・橘両軍はいつ出兵したのか
- 東国平家軍の軍功
- 三浦党と平家軍の戦い
- 安全だった土肥郷
- 安房国渡海にまつわる疑問
- 安房国へ同道する三浦党
- 躍動する三浦党
- 千葉常胤が頼朝に見たもの
- なぜ鎌倉だったのか
- 大庭御厨と相馬御厨
- 大蔵合戦と父子相克
- 平治の乱後の関東勢力図
- 頼朝の挙兵
- 時政と甲斐源氏の動向
- 時政に届いた驚愕の知らせ
- 命運を分けた鉢田合戦
- 敵は京の平家にあらず
- 無二の忠節を示す時政の誕生