加賀美遠光館跡

加賀美遠光館跡とされる法善寺

甲斐源氏の加賀美遠光は、源頼朝から特に信頼された鎌倉初期の有力御家人で、甲府盆地西部の巨摩郡加賀美荘を本領地としました。現在でも山梨県南アルプス市の釜無川西岸に加賀美という地名が残り、かつて館のあった場所には真言宗の法善護国寺という立派な寺院が建っています。

また、館跡の南方には加賀美次郎遠光公廟所が残ります。没年は寛喜二年(一二三〇)または元仁元年(一二二四)。地元民では親しみを込めて遠光大明神と呼ぶそうです。

加賀美次郎遠光公廟所

遠光の次男長清は加賀美の北西に位置する小笠原を領地として小笠原次郎を名乗り、頼朝からの信頼も厚く、後に信濃国へ進出し小笠原氏の祖となりました。他にも加賀美一族は富士川流域の下山、波木井、南部にも勢力を拡大しました。

(公開日:2023-07-09)