黄瀬川宿

黄瀬川下流の黄瀬川公園付近。護岸整備がすすみ宅地化されており当時の面影はない

黄瀬川宿は源頼朝が大軍を率いて富士川合戦に向かう途中に駐留した土地として知られます。その後も頼朝は、謀反を起こした義経と叔父行家を追討するため軍勢を率いて黄瀬川宿へ進み、八日間逗留して京の情勢を窺ったのち、義経らが行方をくらませたため上洛を中止しました。ここは多くの兵士を駐屯できる重要な兵站基地だったのです。また、足柄峠を越える中世の東海道では、一般の旅人も利用する駿河国の主要な宿場町として栄えました。

御殿場市を水源とする黄瀬川は、富士山の南に位置する愛鷹山の東を流れくだり、狩野川に合流して駿河湾に到ります。宿場は黄瀬川と狩野川の合流する静岡県沼津市大岡の潮音寺周辺にあったと考えられています。

黄瀬川宿があったとさる地域に建つ潮音寺

海潮音寺は黄瀬川と狩野川が合流する香貫大橋の北側、県道145号沿いにあります。黄瀬川公園へは徒歩圏内です。近くに駐車場はないので、ご注意ください。

(公開日:2023-08-13)