山木判官兼隆館跡

山木判官兼隆の館跡される地。現在は私有地です。

源頼朝の挙兵直後に攻め滅ぼされた山木判官兼隆の居館は伊豆国田方郡山木郷にあったとされます。吾妻鏡には要害の地で人や馬が通うには大変な場所だと記されますが、現在では平坦な住宅街を抜けて少し奥まった坂の上が伝承地とされ、それほど険しい地形という印象は受けません。私有地なので門外から眺めるだけですが、当時の居館はこの坂をずっと登った深い山肌に建てられていたのでしょう。

殺害された山木兼隆は、居館に近在する自身が開祖となった香山寺に埋葬されました。境内には山木兼隆供養塔があります。

平成二年に建立された山木兼隆供養塔

頼朝が兵を集めた北条館と山木館は直線距離にしておよそ二キロメートルしか離れていないご近所さんでした。両地の中程には、頼朝が配流された蛭ヶ小島の伝承地もあります。

山木判官兼隆館跡はかなり見つけにくい場所なので、Googleマップを頼りに歩くのが良いでしょう。車は香山寺の駐車場を利用できます。

(公開日:2023-02-12)