石橋山古戦場

石橋山古戦場とされる伝承地

平家を打倒するため挙兵した源頼朝と付き従う伊豆・相模の武将四十六名は八月二十三日の夜明け前、相模国石橋山に陣を構えました。谷をひとつ隔てた小田原側には、大庭景親の率いる平家被官三千余騎が待ち構えており、両軍は夕刻に合戦に及びます。兵力に劣る頼朝軍はさんざんに打ち負かされ、雨の激しく降る中、箱根山中を逃げまどいました。

写真を見れば分かるように、左手の相模湾に向かって急な傾斜地が迫る地形で、馬で馳せ回って矢を射るような平地はありません。戦闘は山岳地を舞台にしたゲリラ戦の様相を呈したことでしょう。おそらく攻める平家軍より、敗走する頼朝軍の兵士たちが身を隠すのに有利な地形だったと思われます。付近にはこの戦いで命を落とした佐那田余一義忠を祀った佐奈田霊社があります。

佐奈田霊社

石橋山古戦場へは、車で国道135号線から狭い生活道を通り佐奈田霊社の駐車場を利用できます。かなり狭く急斜面を走行しますので運転は慎重に。

(公開日:2023-02-18)